名人気質
めいじんかたぎ
名詞
標準
artist's temperament
文例 · 用例
名人気質の、わがままな人である。
— 太宰治 『帰去来』 青空文庫
軽薄な細工物は云はば廃り易い流行物、一流の操を立てゝ己の分を守るのが名人気質だと云ふのが分らぬか、この不了簡者。
— 幸田露伴 『名工出世譚』 青空文庫
気に入った構図が見つかるまで、めったにフイルムを使おうとしない、名人気質的な、ふと狂気じみた凝り方は、いつものこととはいうものの、しかし、いつもの彼ならいそいそと撮ったようなポーズにも強く反撥していたのは、一体何であろう。
— 織田作之助 『土曜夫人』 青空文庫
名人気質などといふ形容では生ぬるい。
— 織田作之助 『聴雨』 青空文庫
しかし、名人気質の記内は注文があったからといって、おいそれとすぐには仕事にとりかかろうとはしないで、毎日酒ばかり飲んでいた。
— 薄田泣菫 『艸木虫魚』 青空文庫
しかも、買うとき味なせりふをぬかしやがってね、こういうものは人まかせにすると、気に入ったのが手にへえらねえからと、さんざんひねくりまわして買ってけえったといやがったからね、能書きをぬかしたところをみるてえと、いくらか名人気質の野郎かなと思って探ってみたら――」「桃華堂の無月だといやしねえか!
— 因縁の女夫雛 『右門捕物帖』 青空文庫
なかでも桃華堂はことのほか偽作がじょうずとかいう評判だから、もしかすると野郎じゃねえかと思っていたやさきへ、おめえがいま京金襴を買い出しにいって能書きうんぬんといったんで、名人気質のやつならてっきり野郎とホシがついただけのことさ。
— 因縁の女夫雛 『右門捕物帖』 青空文庫
膚に魅せられたごとく振り向きもしなかったあたり、疑われたことを怨ずるようなその目の光、どこか生一本の名人気質がほの見えて、まんざらその申し立てはうそでもなさそうなのです。
— 朱彫りの花嫁 『右門捕物帖』 青空文庫
作例 · 標準
彼は名人気質で、一度決めたらとことん突き詰めるタイプだ。
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あの彫刻家は、まさに名人気質とも言うべき完璧主義者だ。
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名人気質の職人にとって、妥協は許されない。
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