麦落雁
むぎらくがん
名詞
標準
文例 · 用例
桂子は、姪でも内弟子でもあるせん子を相手に麦落雁を二つ三つ撮んでから漆塗りの巻絵の台に載つてゐる紙包の嵩をあつさり掴んだ。
— 岡本かの子 『花は勁し』 青空文庫
講習所の先生として、せん子などを相手にお茶請けを麦落雁ぐらゐな枯淡なもので済ます時の自分を別人のやうに思ふ。
— 岡本かの子 『花は勁し』 青空文庫
私が、宮様へ上る玉露の御相伴をさしたい、御茶菓子の麦落雁も頂かせたい、と思って先刻から探しているんだけど」 叔母は引取って、「源さの大くなったには、私魂消た。
— 島崎藤村 『藁草履』 青空文庫
佐渡は、菓子台の麦落雁をひとつ摘んで、「だいぶ、いらざるお喋べりをして、おもてなしにあずかった。
— 円明の巻 『宮本武蔵』 青空文庫