活殺
かっさつ
名詞
標準
life or death
文例 · 用例
筋も筋だが、その段取り、そのやま、その明暗、その背景の取り方、その光線の扱ひ方、人物の出し入れ、クロオズアツプやフラツシユバツクの用ゐ方、全く映畫的なもののすべてが活殺自在に少しの無駄もなくそこに操られてゐる。
— 南部修太郎 『文藝作品の映畫化』 青空文庫
これでも芭蕉のは活殺自由のヴァイオリンの感じがあり、凡兆は中音域を往来するセロ、去来にはどこか理知的常識的なピアノの趣がなくはない。
— 寺田寅彦 『連句雑俎』 青空文庫
理想に囚はれず実際に役せられず、超然として心を物外に居きながら敢然として身を物内に投じて活殺自在の働きを為し得る真人間は存外少ない、否殆どないが、僕の見た男は則ち其人たるに庶幾い、男は敢て他人を模倣しない、又他人の模倣を許さぬ、後藤新平は頂天立地一個の後藤新平である。
— 東海道線 『旅日記』 青空文庫
なにしろサキは正体もなにもわからんバケ物のような「生命」の親玉で、活殺自在でまるで歯も立たなければ、いくらもがいてみたところでなんのてごたえもなく、唯、もうわれわれはその飜弄されるままに動いてるより他に道はないのだ。
— ――最近の心境を語る―― 『変なあたま』 青空文庫
若し文章に活殺の権があるとするなら、一斎の此文は箇の好題目を殺了したと云はざることを得ない。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
眼でその画の活殺が極ると云つて過言でない程、この眼といふものは大切である。
— 岸田劉生 『美術上の婦人』 青空文庫
たつた十七字の活殺なれど、芭蕉の自由自在には恐れ入つてしまふ。
— 芥川龍之介 『雑筆』 青空文庫
総理大臣の勢力は、現今よりも無学文盲であった社会には、あらゆる権勢の最上級に見なされて、活殺与奪の力までも自由に所持してでもいるように思いなされていた。
— 長谷川時雨 『マダム貞奴』 青空文庫
作例 · 標準
将棋の終盤戦は、まさに活殺の一局だった。
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この薬が効くかどうかで、患者の活殺が決まる。
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外交交渉は活殺の局面を迎え、両国の命運をかけたものとなった。
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