御拾い
おひろい
名詞
標準
walk
文例 · 用例
そうしたら、苔の間に、木片の陰になって落ちて居たのです」「それは何だったかね」 お豊は暫く躊躇して居たが、「私が拾ったということさえ、黙って居て下されば御渡し致します」「黙って居るとも」「あなた自身で、御拾いになったことにして下さい」「ああ、そうしよう。
— 小酒井不木 『好色破邪顕正』 青空文庫
あの方が阿父様の代から、ずっと御住みになっていらっしゃる、二条|西洞院の御屋形のまわりには、そう云う色好みの方々が、あるいは車を御寄せになったり、あるいは御自身御拾いで御出でになったり、絶えず御通い遊ばしたものでございます。
— 芥川龍之介 『邪宗門』 青空文庫
散文的な文章とは馬へも乗れず、車へも乗れず、何らの才覚がなくって、ただ地道に御拾いでおいでになる文章を云うのであります。
— 夏目漱石 『文芸の哲学的基礎』 青空文庫
これはけっして悪口ではありません、御拾いも時々は結構であります。
— 夏目漱石 『文芸の哲学的基礎』 青空文庫
それをおひろいになると大へんなことがおこります。
— 鈴木三重吉 『黄金鳥』 青空文庫
奥様は歌が好で、今でもちょいちょい、加茂川ン許へお通いだから、梅岡さんに、――私も歌が習いたい、紅葉の盛り、上野をおひろいのおともをしながら、お師匠さんへ、奥様から、御紹介せ下さいまし。
— 泉鏡花 『式部小路』 青空文庫
その日に限って、おひろいかなんか。
— 泉鏡花 『式部小路』 青空文庫
ふたりの配下がけんめいに町名主どもへ伝達したとみえまして、申し渡した四ツ少しまえあたりから、いずれもなんのお呼び出しであろうといぶかりながら、遠くは乗り物、近くはおひろいで、それぞれ父親同道のもとに江戸美人たちが、ぞろぞろと名人係り吟味のお白州へ出頭いたしました。
— へび使い小町 『右門捕物帖』 青空文庫
作例 · 標準
例句