開展
かいてん
名詞
標準
文例 · 用例
空は高くなって、四方は壮大な円形劇場のように開展する……出た……出た……木曾御嶽は、腰から上、全容を現わした、木曾駒ヶ岳も近くに立ち上った、方々から頭を白く削った稜錐状の山々が、波のように寄せて来た。
— 小島烏水 『白峰山脈縦断記』 青空文庫
むすこは全く、このはなしの中心に身を入れ切つて其処から途方もなく開展して行き相な事件に対する好奇心の眼を瞠つて居るのでした。
— 岡本かの子 『秋の夜がたり』 青空文庫
さて、いよ/\桂子の花で描いた絵の公開展である。
— 岡本かの子 『花は勁し』 青空文庫
それはQ――芸館の階上階下、全部の室々を当てゝ開展されたのである。
— 岡本かの子 『花は勁し』 青空文庫
また一方において、数学の複雑な式の開展を充分に理解しないでしかも、アインシュタインがこの理論を構成する際に歩んで来た思考上の道程を、かなりに誤らずに通覧する事も必ずしも不可能ではないのである。
— 寺田寅彦 『相対性原理側面観』 青空文庫
但し墨子が史佚史角の學系に出たにせよ、墨子が自家の力量識見を以て、これを墨※流に擴張し開展して、そして所謂墨家を成立たせたことは認めなければならぬ。
— 幸田露伴 『墨子』 青空文庫
或は墨子の死後に韓非子莊子の敍してゐる如く、別墨といふ一派、南方に於て墨學から開展したる學徒のものかも知れない。
— 幸田露伴 『墨子』 青空文庫
又他の一は自體に其物の生じた因を求める、――即ち内的に之を求めるので、本來存在してゐた或物が、自然に發達して、そして遂に或形式のものを出すに至つたとするのである、大乘佛教が原始佛教から開展した如くに、元來然樣なるべきものが存在してゐて然樣なつたとするのである。
— 幸田露伴 『道教に就いて』 青空文庫