身入り
みいり
名詞
標準
文例 · 用例
あれこそは、峰の殿様、品川に足どめを食ってるはずの源三郎で……」「声が高いぞ」 と丹波は、押っかぶせるように、「一同を品川に残して、そっと当方へ単身入りこんだものであろうが、はてさて、いい度胸だ」「あなた様は、前から御存じだったので?
— こけ猿の巻 『丹下左膳』 青空文庫
それだのに木地師というような、いやしいいやしい漂泊民の郷へ、どうして単身入り込んだのだろう?
— 国枝史郎 『剣侠受難』 青空文庫
芸者になるには着物がない、着物だ何だと自分の入費ばかりで一文も親の身入りにもならないといふ因業爺の説であり、妾だなどと旦那の物色は金持の先の知れないこの節はやらないことだと云つて闇の女をすゝめたといふのだが、娘は十八、闇の女にはもつたいない美人であつた。
— 坂口安吾 『母の上京』 青空文庫
今じゃ大分身入りもあるようだし、結句奴さんは仕合わせさ。
— 谷崎潤一郎 『幇間』 青空文庫
運上も収れておるか」「おかげをもって、だいぶ佐吉の身入りはよいようにございます」「それはよかった」 と、秀吉はよろこんでくれた。
— 第十分冊 『新書太閤記』 青空文庫
朝飯、たのんどいたので、八丁みそ汁の里いも身入り。
— 昭和三十三年 『古川ロッパ昭和日記』 青空文庫