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玉簪

たまかんざし
名詞
1
標準
文例 · 用例
晃然とあるのを押頂くよう、前髪を掛けて、扇をその、玉簪のごとく額に当てたを、そのまま折目高にきりきりと、月の出汐の波の影、静に照々と開くとともに、顔を隠して、反らした指のみ、両方親骨にちらりと白い。
泉鏡花 歌行燈 青空文庫
)と仔細は語らず唯思入つて然う言ふたが、実は以前から様子でも知れる、金釵玉簪をかざし、蝶衣を纒ふて、珠履を穿たば、正に驪山に入つて陛下と相抱くべき豊肥妖艶の人が其男に対する取廻しの優しさ、隔なさ、親切さに、人事ながら嬉しくて、思はず涙が流れたのぢや。
泉鏡太郎 高野聖 青空文庫
) と仔細は語らずただ思い入ってそう言うたが、実は以前から様子でも知れる、金釵玉簪をかざし、蝶衣を纏うて、珠履を穿たば、正に驪山に入って、相抱くべき豊肥妖艶の人が、その男に対する取廻しの優しさ、隔なさ、深切さに、人事ながら嬉しくて、思わず涙が流れたのじゃ。
泉鏡花 高野聖 青空文庫
葉は一葉をいたく小さくしたるが如く、一つの茎に花の六つ七つ五つ咲くさまは玉簪花の如し。
幸田露伴 花のいろ/\ 青空文庫
椿あり、つつじあり、白丁あり、サフランあり、黄水仙あり、手水鉢の下に玉簪花あり、庭の隅に瓦のほこらを祭りてゴサン竹の藪あり、その下にはアヤメ、シヤガなど咲きて土常に湿へり。
正岡子規 わが幼時の美感 青空文庫
古の人曰へらく、野に咲ける玉簪花を見よ、勞かず紡がざれども、げにソロモンが榮華の極みだにも其の裝ひ是の花の一に及ばざりきと。
高山樗牛 美的生活を論ず 青空文庫
あゝ玉簪花、以て彼等の行爲の美しきにも喩へむ乎。
高山樗牛 美的生活を論ず 青空文庫
頃日庭に咲いた中華民国産のマルバタマノカンザシ(円葉玉簪花)の写生に四日を費やしたようの始末で、余り我庭へも出る暇がない。
第一部 牧野富太郎自叙伝 牧野富太郎自叙伝 青空文庫