臣子
しんし
名詞
標準
文例 · 用例
二天子の命ぞ、吾讎撃つは、 臣子の分ぞ、遠く赴く。
— 夏目漱石 『從軍行』 青空文庫
そういう中にあって、本居宣長のような先覚者をはじめ、平田一門の国学者が中世の否定から出発して、だんだん帝を求め奉るようになって行ったのは、臣子の情として強い綜合の結果であったが…… 年も文久二年と改まるころには、半蔵はすでに新築のできた本陣の家の方に引き移っていた。
— 第一部上 『夜明け前』 青空文庫
アジヤ諸国においては、国君のことを民の父母と言い、人民のことを臣子または赤子と言い、政府の仕事を牧民の職と唱えて、支那には地方官のことを何州の牧と名づけたることあり。
— 福沢諭吉 『学問のすすめ』 青空文庫
我輩固より此亂臣賊子の罪を免すに非ず、之を惡み之を責めて止まずと雖ども、這は唯我々臣子の分に於て然るのみ。
— 福沢諭吉 『帝室論』 青空文庫
遙に高き帝室より降臨すれば、亂賊も亦是れ等しく日本國内の臣子にして、天覆地載の仁に輕重厚薄ある可らず。
— 福沢諭吉 『帝室論』 青空文庫
依然たる日本國民にして、帝室の臣子なり。
— 福沢諭吉 『帝室論』 青空文庫
臣子の分として、九原の下、板倉家|累代の父祖に見ゆべき顔は、どこにもない。
— 芥川龍之介 『忠義』 青空文庫
王安石は云へり、「人の臣子となりては、当に四海九州の怨を避くべからず」と。
— 芥川龍之介 『木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)』 青空文庫