麒麟児
きりんじ
名詞
標準
child prodigy
文例 · 用例
日本でも毛利の麒麟児と云はれた一英雄はわざと孔明の所為を学びました。
— 幸田露伴 『運命は切り開くもの』 青空文庫
飲んだくれの父の子に麒麟児が生い立ち、人格者のむすこにのらくらができあがるのも、あるいはこのへんの消息を物語るのかもしれない。
— 寺田寅彦 『沓掛より』 青空文庫
映画芸術寺田寅彦-------------------------------------------------------【テキスト中に現れる記号について】:ルビ(例)麒麟児である。
— 寺田寅彦 『映画芸術』 青空文庫
映画は芸術と科学との結婚によって生まれた麒麟児である。
— 寺田寅彦 『映画芸術』 青空文庫
まあこのくらいな横着は先生にも大目に見て頂くさ」 麒麟児といわれて十四の歳から新日本音楽の権威である千歳の父のもとに引取られ、厳しく仕込まれた慶四郎は、青年になるに随ってめざましく技倆を上げた。
— 岡本かの子 『呼ばれし乙女』 青空文庫
漣は紅葉美妙と並んで第一号から小説を載せ、硯友社の麒麟児たる才鋒を早くから現わしていた。
— ――尾崎紅葉―― 『硯友社の勃興と道程』 青空文庫
又五郎は中村紫琴の遺子で、大阪では子役中の麒麟児と呼ばれ、鴈治郎ですらも彼に食われるとかいう噂であったが、初上りのせいか、曾我の対面の鬼王と鞘当の留女の二役だけで、格別の注意をひかなかった。
— 岡本綺堂 『明治劇談 ランプの下にて』 青空文庫
かれらがいわゆる麒麟児でないかぎり、その技芸もひと通り上達して観客にも認められるようになる頃には、着物の肩揚げも取れてしまって、彼らはもう少年俳優ではないことになる。
— 岡本綺堂 『明治劇談 ランプの下にて』 青空文庫