臥竜
がりょう
名詞
標準
文例 · 用例
ひと本の短かい幹から五十間四方に蔓っているという臥竜ノ松。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
ことに生垣を覗かるる、日南の臥竜の南枝にかけて、良き墨薫る手習草紙は、九度山の真田が庵に、緋縅を見るより由緒ありげで、奥床しく、しおらしい。
— 泉鏡花 『式部小路』 青空文庫
駅長の園臥竜松長延十三四間なるあり。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
いよいよ鈴木君がペンペン草を目的に苦沙弥先生の臥竜窟を尋ねあてたと見える。
— 夏目漱石 『吾輩は猫である』 青空文庫
しかしこの下宿が群鶴館なら先生の居はたしかに臥竜窟くらいな価値はある。
— 夏目漱石 『吾輩は猫である』 青空文庫
名前に税はかからんから御互にえらそうな奴を勝手次第に付ける事として、この幅五六間の空地が竹垣を添うて東西に走る事約十間、それから、たちまち鉤の手に屈曲して、臥竜窟の北面を取り囲んでいる。
— 夏目漱石 『吾輩は猫である』 青空文庫
本来なら空地を行き尽してまたあき地、とか何とか威張ってもいいくらいに家の二側を包んでいるのだが、臥竜窟の主人は無論窟内の霊猫たる吾輩すらこのあき地には手こずっている。
— 夏目漱石 『吾輩は猫である』 青空文庫
その信用すべからざる事は群鶴館に鶴の下りざるごとく、臥竜窟に猫がいるようなものである。
— 夏目漱石 『吾輩は猫である』 青空文庫