腐れる
くされる
動詞-一段動詞-自動詞
標準
to spoil
文例 · 用例
人間の顔――殊にどこか自分より上手な人間の顔を見ると彼れの心はすぐ不貞腐れるのだった。
— 有島武郎 『カインの末裔』 青空文庫
冷吉は繃帶の下の傷のちき/\疼くのが段々に烈しくなつて來るやうな心持がして、憊れ沈んだ氣分は腐れるやうにいら/\した。
— 鈴木三重吉 『赤い鳥』 青空文庫
それは落葉のにほひだか、霧のにほひだか、花の枯れるにほひだか、果実の腐れるにほひだか、何んだかわからないが、まあいいにほひがするのだ。
— 芥川龍之介 『一番気乗のする時』 青空文庫
初から気質の合わない家族との折合は日を追うに従って円滑には行かなくなり、何かにつけてお互に顔を赤らめ言葉を荒くするような事が毎日のようになって来たので、道子は客商売をしていた小岩の生活のむかしを思返してふて腐れる始末。
— 永井荷風 『吾妻橋』 青空文庫
初から気質の合はない家族との折合は日を追ふに従つて円滑には行かなくなり、何かにつけてお互に顔を赤らめ言葉を荒くするやうな事が毎日のやうになつて来たので、道子は客商売をしてゐた小岩の生活のむかしを思返してふて腐れる始末。
— 永井壮吉 『吾妻橋』 青空文庫
僕は縄の腐れる理論をやるし、F君は乾物の理論、缶詰の理論を出すという始末さ。
— 中谷宇吉郎 『先生を囲る話』 青空文庫
僕はあの縄の腐れる論文には大分自信があるんだが、誰も読んでくれぬのだ。
— 中谷宇吉郎 『先生を囲る話』 青空文庫
あたかもその坐っている席の下からわが足の腐れるのを待つかのごとくに。
— 夏目漱石 『行人』 青空文庫