糸屋
いとや
名詞
標準
yarn seller
文例 · 用例
山の宿屋というものを、思わせる「糸屋」と看板を出した旅籠屋には、椽側に紡車を置きっ放しにして、ひっそりかんとしている、馬車はここで停まった。
— 小島烏水 『谷より峰へ峰より谷へ』 青空文庫
道頓堀から糸屋の娘……女朝日奈の島めぐりで、わしが、ラバさん酋長の娘、と南洋で大氣焔。
— 泉鏡太郎 『木菟俗見』 青空文庫
芝の柴井町、近江屋という糸屋の娘おせきが神明前の親類をたずねて、五つ(午後八時)前に帰って来た。
— 岡本綺堂 『影を踏まれた女』 青空文庫
そのおとなりが、糸屋さん。
— 太宰治 『新樹の言葉』 青空文庫
安政二年十月二日の夜は、通り二丁目の糸屋という書肆に頼まれた切付本の草稿がやっとできあがったので、妻はそれを持って往って、例によって二分の潤筆料をもらって来て、一分を地代の滞りに払い、一分で米を買って来て井戸端で磨いでいた。
— 田中貢太郎 『死体の匂い』 青空文庫
山木はまだ半信半疑であるらしいが、第三の男――僕はもうその人の顔を忘れていたが、あとで聞くと、それは町で糸屋をしている成田という人であった――は、大いにそれを信じているらしい。
— 岡本綺堂 『こま犬』 青空文庫
となりの糸屋は店を半分あけていて、その前にもやはり二、三人の男がたたずんで何かしゃべっていた。
— 半七先生 『半七捕物帳』 青空文庫
本町二丁目の糸屋の娘、姉が二十一、妹が二十、諸国諸大名は刃で殺す、この女二人は、眼元で殺すと唄うこれなり。
— 蛇に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
作例 · 標準
母は編み物をするために、昔ながらの糸屋で毛糸を選んでいた。
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この地域には伝統的な糸屋がいくつか残っている。
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糸屋の店先には色とりどりの糸が並んでいた。
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