枯れ木立
かれこだち
名詞
標準
文例 · 用例
その中に東の空はほのぼのと明け渡って、向うの庭の枯れ木立の間から眩しい旭の光りが、この室の中へ一パイに映し込みました。
— 夢野久作 『白髪小僧』 青空文庫
山番小舎のトボトボと鳴る筧の前で、勝気な眼を光らして米を磨いでいる妻の横顔や、自分の姿が枯木立の間から現われるのを待ちかねたように両手を差し上げて、「オーイ。
— 夢野久作 『木魂』 青空文庫
おおかたはもう散り果てているのであるが、極めて稀にそうした楓が、白茶けた他の枯木立の中に立混っているのであった。
— 若山牧水 『みなかみ紀行』 青空文庫
肥後から大隅の国境へかからうとする時、その時は冬の真中で、枯木立のまばらな傾斜の蔭に氷つたやうに流れてゐた。
— 若山牧水 『渓をおもふ』 青空文庫
おほかたはもう散り果てゝゐるのであるが、極めて稀にさうした楓が、白茶けた他の枯木立の中に立混つてゐるのであつた。
— 若山牧水 『みなかみ紀行』 青空文庫
が、遠い枯木立や、路ばたに倒れた石敢当も、中佐の眼には映らなかった。
— 芥川龍之介 『将軍』 青空文庫
山は燃え、河はさけび、この辺りを中心として、楠氏の軍と、足利勢との激戦は、繰返され繰返されて、人皆が、冬野の白い枯木立のように、白骨となり終らなければ熄まないかに思われた。
— 大楠公夫人 『日本名婦伝』 青空文庫