煮焼き
にやき
名詞
標準
文例 · 用例
肉も煮焼きをしたものは気に入らず、もっぱら生の肉を啖って、一食ごとに猪の頭や猪の股を梨や棗のように平らげるので、子や孫らはみな彼をおそれた。
— 異聞総録・其他 『中国怪奇小説集』 青空文庫
飯もたかなければならず、おかずの煮焼きもしなければならない。
— 須川邦彦 『無人島に生きる十六人』 青空文庫
レンジの上には、いつも排気用の電気扇が廻っているので、鮫や、飛魚や、秋刀魚や、悪臭をたてる下等な魚を煮焼きしても、近所隣家に気どられずにすむ便宜がある。
— 久生十蘭 『我が家の楽園』 青空文庫
種は煮焼きしたものも盛に用いたが、蝦と鮑は必ず生きて動いているものを眼の前で料理して握り、物に依っては山葵の代りに青紫蘇や木の芽や山椒の佃煮などを飯の間へ挟んで出した。
— 中巻 『細雪』 青空文庫
それにもかかわらず、なお知らぬ間に以前からの約束を踏襲して、火の清濁の差別待遇を承認し、この火は食物の煮焼きなどに供用せぬことにきめていた。
— 柳田国男 『雪国の春』 青空文庫