遣る気
やるき
名詞
標準
文例 · 用例
――私、どうしても嫌いな男や、私に何も呉れ無かった男にはいくら最後でも何にも遣る気はしないけど、あなたは可成、私の望みにかなって下さったわね。
— 岡本かの子 『ドーヴィル物語』 青空文庫
支那人てえ奴は、臆面がないから、何でも遣る気だから呑気なもんだ。
— 夏目漱石 『それから』 青空文庫
また遣る気もありませんでした。
— 夏目漱石 『模倣と独立』 青空文庫
支那人てえ奴は、臆面がないから、何でも遣る気だから呑気なものだ。
— 夏目漱石 『それから』 青空文庫
「遣る気にならないわね」とよし子がすぐに云つた。
— 夏目金之助 『三四郎』 青空文庫
山の上の淋しい所で、あゝいふ男に逢つたら、誰でも遣る気になるんだよ」「其代り一日待つてゐても、誰も通らないかも知れない」と野々宮はくす/\笑ひ出した。
— 夏目金之助 『三四郎』 青空文庫
おまえさんがこの上無理に刺青をすれば、どうしても死ぬに決まっているが、それでも構わずに遣る気か、どうだと云って、噛んで含めるように意見をすると、当人ももう大抵覚悟をしていたとみえて、今度はあまり強情を張りませんでした。
— 岡本綺堂 『三浦老人昔話』 青空文庫
髪剃でなくったって、杓子でも鍋蓋でも同じ事さ」「しかしいくら御医者の薬を飲んでも癒らないもんだから、試しに遣って見たらどうだろうって勧められて、とうとう遣る気になったんですって、どうせ高い御祈祷代を払ったんじゃないんでしょう」 健三は腹の中で兄を馬鹿だと思った。
— 夏目漱石 『道草』 青空文庫