眉唾物
まゆつばもの
名詞
標準
dubious tale
文例 · 用例
旅人これを顧み応うれば、夜必ずその棲所に至り人を傷つく、土人枕の中に蜈蚣を養い、頭に当て臥し、声あるを覚ゆれば枕を啓くと蜈蚣|疾く蛇に走り懸り、その脳を啗うというは大眉唾物だ(『淵鑑類函』四三九)。
— 蛇に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
馬またこの通りなるに、生まれ付いて駱駝流に行く馬があったとは眉唾物だろう。
— 馬に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
だが何うも此発見、少々眉唾物である。
— 国枝史郎 『半七雑感』 青空文庫
たとへば、円生はいいね、とか桂文楽(この人は天才である)は巧いとか寄席で囁いてゐるのは、どこまで信用していい声か些か眉唾物である。
— 武田麟太郎 『落語家たち』 青空文庫
いわゆる磨かぬ宝玉じゃ……南条右近の三男と云うがこれは少々|眉唾物だ。
— 国枝史郎 『八ヶ嶽の魔神』 青空文庫
然しあの小説の中の一々が出鱈目ではないので、たとへば読者が最も眉唾物に思ひさうな貧乏徳利だが、あれは私も実物を見てゐる。
— 坂口安吾 『桜枝町その他』 青空文庫
大阪出の古手屋八郎兵衛・紙屋治兵衛を銀猫おつまや、佃島心中などに捏ね上げ、其から逆に、古八・紙治迄も、江戸にも別に存在してゐた様に説く、通人考証家の多かつた江戸であるから、助六・意休などの類名のもでる実在説は、一切眉唾物である。
— 折口信夫 『愛護若』 青空文庫
いったい、羲之の真蹟はすべて唐の太宗が棺の中まで持ちこんで行ってしまったはずで、支那にも、もはや断簡零墨もござらぬそうな」「ところが、伊達家の羲之には、れっきとした由緒因縁がある、しかも、それには唐の太宗の御筆の序文までがついているそうじゃ」「ははあ――眉唾物ではござるまいなあ。
— 白雲の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
作例 · 標準
巷で噂されているその心霊写真は、専門家によれば眉唾物だという。
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彼の自称「発明品」は、実際に動かしてみるまでは眉唾物として扱われた。
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どこの誰が書いたかも分からないような暴露本の内容は、眉唾物と言わざるを得ない。
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