鱗粉
りんぷん
名詞
標準
(insectile, especially moth) scales
文例 · 用例
〔館は台地のはななれば〕宮沢賢治館は台地のはななれば鳥は岬の火とも見つ香魚釣る人は藪と瀬を低くすかしてわきまへぬ鳥をまがへる赤き蛾は鱗粉きらとうちながし緑の蝦を僭しつゝ浮塵子あかりをめぐりけり
— 宮沢賢治 『〔館は台地のはななれば〕』 青空文庫
それによると、毒蛾の鱗粉は顕微鏡で見ると、まるで槍の穂のやうに鋭いといふこと、その毒性は或いは有機酸のためと云ふが、それ丈けとも思はれないといふこと、予防法としては鱗粉がついたら、まづ強く擦って拭き取るのが一等だといふやうなことがわかるのでした。
— 宮沢賢治 『毒蛾』 青空文庫
多分毒蛾の鱗粉を見てゐるのだと私は思ひました。
— 宮沢賢治 『毒蛾』 青空文庫
全く槍のやうな形の、するどい鱗粉が、青色リトマスで一帯に青く染まって、その中に中軸だけが暗赤色に見えたのです。
— 宮沢賢治 『毒蛾』 青空文庫
あの毒々しい色をもった鱗粉というやつが、そこら一面にまき散らされるような気がしましてね。
— 蘭郁二郎 『鱗粉』 青空文庫
僕にとっちゃあの鱗粉という奴が、劇薬よりも恐ろしいんです。
— 蘭郁二郎 『鱗粉』 青空文庫
子供の時分、あの鱗粉が手についた為に、そこら一面、火ぶくれのようになって、痛みくるしんだ、苦い経験をもっていますよ。
— 蘭郁二郎 『鱗粉』 青空文庫
『おや――』 さっき、鍵をとるために洋服を剥いだままにしておいたせいか、全身、蝶や蛾の鱗粉があたったところは、まるで火の粉をあびたように、赤く腫れ上り、火ぶくれのようになって、既に息絶えていた。
— 蘭郁二郎 『鱗粉』 青空文庫
作例 · 標準
蝶の羽に触れると、指にキラキラとした鱗粉がわずかに付着した。
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蛾が激しく羽ばたいた拍子に、周囲に白い鱗粉が舞い散った。
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顕微鏡で観察すると、鱗粉の一枚一枚が瓦のように規則正しく並んでいた。
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