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手銛

てもり
名詞
1
標準
文例 · 用例
板壁に釘づけにされるまでに、もう安吉はかなりの苦闘を続けたと見えて、全身一面に、同じ手銛の突創がいくつも残されていた。
大阪圭吉 動かぬ鯨群 青空文庫
けれども次の瞬間、激しく揺れ続ける吊ランプの向うで、壁にぴったり寄添いながら、眼を瞋らし、歯を喰いしばって、右手に大きな手銛を持ってハッシとばかりこちらへ狙いをつけたその船長を見た時に、丸辰がウワアアと異様な声で東屋氏にだきついた。
大阪圭吉 動かぬ鯨群 青空文庫
バンデリラという短い手銛のような物を、正面または横側から牛の背部、首根っこへ近いところへ二本ずつ打ち込む。
血と砂の接吻 踊る地平線 青空文庫
こうなると、個々の闘牛士の癖とか、無経験な見物には気のつかない危機とか、紅布の捌き、足の構えの妙味、ちょっとした手銛のこつとか、つまり専門的に細かい闘牛眼がメリイ・カルヴィンにも備わって来て、そして、そう気のついた時、彼女はもう押しも押されもしない立派な闘牛ファンになり切っていた。
血と砂の接吻 踊る地平線 青空文庫
その牛へ、ひとりずつ真正面から向って手銛を差すのだから、このバンデリエイルの勇敢と機敏と熟練と、そして危険さこそは、闘牛のなかの見どころである。
血と砂の接吻 踊る地平線 青空文庫
いつの間にか手銛士と代り合って、いよいよ仕留花形役のベルモントが砂を踏んでいる。
血と砂の接吻 踊る地平線 青空文庫