食い潰し
くいつぶし
名詞
標準
文例 · 用例
それもいいけれど、何ぞというと食い潰しって云われるなあ腹が立つよ。
— 幸田露伴 『雁坂越』 青空文庫
その一、二を挙ぐれば、「貧は士の常、尽忠報国」などとて、みだりに百姓の米を食い潰して得意の色をなし、今日に至りて事実に困る者は、舶来の小銃あるを知らずして刀剣を仕入れ、一時の利を得て、残品に後悔するがごとし。
— 福沢諭吉 『学問のすすめ』 青空文庫
おとよの父は評判のむずかしい人であるから、この頃は朝から苦虫を食いつぶしたような顔をしている。
— 伊藤左千夫 『春の潮』 青空文庫
身代を皆食いつぶしていたのだ。
— 夏目漱石 『正岡子規』 青空文庫
体が悪くて働けない十九の娘の野沢富美子が、父と弟とに「豚、食いつぶし、くたばりぞこない、厄病神」などと罵られながら、荒々しい境遇に荒々しく抵抗して「煉瓦女工」が出てから一躍有名になり有名になったことに絡んで又そこに別な荒っぽい波の打って来た前後のことをありのまま書き連ねたものである。
— 宮本百合子 『『長女』について』 青空文庫
「ソヴェトにおける経済政策は都会に於ては革命前の時代からあったものを徐々に食いつぶして行くことを余儀なくさせ、農村においてはそれは裕かな几帳面な一家の主人を、貧農にかえるべく、風の吹きとおすあばら家一つの持主にかえるべく、向けられている。
— 宮本百合子 『ソヴェト文壇の現状』 青空文庫
お宅の高いお米を食いつぶしに来なくても、よくなりました。
— 豊島与志雄 『好人物』 青空文庫
お宅のお米を食いつぶしに来なくてもよくなりました。
— 豊島与志雄 『好人物』 青空文庫