非心
ひしん
名詞
標準
文例 · 用例
」「いや、私も余り深いことは知らないので、講中の附合で知つてゐるところから、是非心配してくれといはれましてね。
— 徳田秋声 『チビの魂』 青空文庫
岩に波が、波が岩にもつれてゐる、それをぢつと観てゐると、岩と波とが闘つてゐるやうにもあるし、また、戯れてゐるやうにもある、しかしそれは人間がさう観るので、岩は無心、波も無心、非心非仏、即心即仏である。
— 種田山頭火 『行乞記』 青空文庫
こゝで得ればかなたで失ふ、一が手に入れば二は無くなる、彼か彼女か、逢茶喫茶、ひもぢうなつたらお茶漬でもあげませうか、それがほんたうだ、それでたくさんだ、一をたゞ一をつかめば一切成仏、即身即仏、非心非仏。
— 種田山頭火 『行乞記』 青空文庫
勿論『愛』といふ語を、唯、云々の事を知り明めるといふ意に使つたとすれば、差支はないが、乍併、此の如き『愛』は所詮非心理的であることを免れません。
— 朝永三十郎 『學究漫録』 青空文庫
これは氏子として是非心得て置かねばならぬことと存じられます。
— 浅野和三郎 『霊界通信 小桜姫物語』 青空文庫
示寂の前夜、侍僧に紙を求めて、筆を持ち添えさせながら、「即心即仏、非心非仏、不渉一途、阿弥陀仏」と大書したと云うのである。
— 神西清 『雪の宿り』 青空文庫
示寂の前夜、侍僧に紙を求めて、筆を持ち添へさせながら、「即心即仏、非心非仏、不渉一途、阿弥陀仏」と大書したと云ふのである。
— 神西清 『雪の宿り』 青空文庫
死生を大悟し、即心即仏非心非仏に到らんことを欲しながら、妄想尽きず、見透するところ甚だ浅薄な、一尿床の鬼子(寝小便垂れ小僧)とは即ちこの坊主がこと。
— 坂口安吾 『閑山』 青空文庫