木鋏
きばさみ
名詞
標準
pruning shears
文例 · 用例
途端にチヤキ/\木鋏の音がする。
— 三島霜川 『平民の娘』 青空文庫
「ほんとうに、いい住居、あんた一人じゃあ、勿体ないようねえ」 かの女はそういいながら、うっかりしたことを云い過ぎたと、むす子の顔をみると、むす子は歯牙にかけず、晴々と笑っていて、「いいものを見せましょうか」と、台所から一挺日本の木鋏を持ち出した。
— 岡本かの子 『母子叙情』 青空文庫
私は脊が高かつたから、踏臺なしに、ぱちんぱちんと植木鋏で葡萄のふさを摘んだ。
— 太宰治 『思ひ出』 青空文庫
片手には、頑丈な、錆の出た、木鋏を構えている。
— 泉鏡花 『縷紅新草』 青空文庫
併し彼女は、右手に、鋭利な大型の木鋏を握って、すっぽんが首を出すのを待たなければならなかった。
— 佐左木俊郎 『指』 青空文庫
彼女はその首を木鋏で切断した。
— 佐左木俊郎 『指』 青空文庫
土掻や、木鋏や、鋤鍬の仕舞われてある物置にお島はいつまでも、めそめそ泣いていて、日の暮にそのまま錠をおろされて、地鞴ふんで泣立てたことも一度や二度ではなかったようである。
— 徳田秋声 『あらくれ』 青空文庫
頭に鍔広の帽子を被って、背中に山や沼を吹き越して来る涼風を受けながら、調子付いてショキリショキリと木鋏を動して居ると、誰か彼方の畑道を廻って来た人がある。
— 宮本百合子 『麦畑』 青空文庫
作例 · 標準
庭師の父は、仕事が終わると必ず木鋏のヤニを落とし、丁寧に油を差して手入れを欠かさない。
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「いいかい、木鋏は枝の付け根に刃を当てて、引き切るように使うんだ」とコツを教わった。
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長年使い込まれた木鋏の持ち手には、使う人の手の形に合わせて独特の艶が出ている。
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