姥桜
うばざくら
名詞
標準
faded beauty
文例 · 用例
モウ四十に近い姥桜とは夢にも思えない豊満な、艶麗な姿を、婦人正風会の椅子に据えて、弁舌と文章に万丈の気を吐き始めた。
— 夢野久作 『けむりを吐かぬ煙突』 青空文庫
姥桜という言葉の魅力も、せいぜい三十三までだ。
— 織田作之助 『土曜夫人』 青空文庫
それ以上は姥桜という言葉は、もう二十代の自尊心にかけても、一応生理的にやり切れない。
— 織田作之助 『土曜夫人』 青空文庫
金泥に姥桜の散しを置いた小型の翳扇が一面欠けてゐるだけで、欄間の様子も元のまゝに返つてゐた。
— 牧野信一 『籔のほとり』 青空文庫
中庭に沢山の庭石を並べて、姥桜の花が散つた後に青く小さな実が見えてゐた。
— 吉江喬松 『伊良湖の旅』 青空文庫
年齢は既に四十近く、姥桜も散り過ぎた大年増。
— 江見水蔭 『死剣と生縄』 青空文庫
女はこれが殊に甚だしく、十七八歳までの美人は頗る多いが、二十歳を越す頃からとたんにお婆さんになり、所謂年増美とか姥桜とかは全くないと云われる。
— 豊島与志雄 『北支点描』 青空文庫
花ちりぬこれを名づけて姥桜 尚白女花の塵払ひて色紙えらみけり 春梢女前かけの青海波や桜ちる より江 さくらの花の散った梢をみて、これこそ姥桜だと興じたのであるがこれを名づけてなどは詩と言わんより、厭味な理屈にきこえる。
— 杉田久女 『桜花を詠める句』 青空文庫
作例 · 標準
例句