裏階段
うらかいだん
名詞
標準
back stairs
文例 · 用例
二階へ上るといっても、女中部屋の脇からの裏階段で、母屋とは棟ちがいの中二階の部屋に案内した。
— 菊池寛 『貞操問答』 青空文庫
けれど私は返事もせずに、そのまま裏階段の下の方にある洗面所に行った。
— ――獄中手記―― 『何が私をこうさせたか』 青空文庫
私が烈しく卓子を叩くと、十六七の生意気らしいのっぺりしたボーイが襯衣一貫のまま裏階段から駈け上って来たが、珈琲を濃くしてと云う註文を聞くと、江戸ッ子らしくつけつけと口を利いた。
— 夢野久作 『暗黒公使』 青空文庫
左様なら……」「左様なら……」 ボーイは逃げるように裏階段を駈け降りて行った。
— 夢野久作 『暗黒公使』 青空文庫
四時近くになるといつの間にか野田がいなくなっていたので、艶子は急いで帰り支度をして四時きっかりに部屋を出て、うまく友達の目を眩まして裏階段から四階へ下りると、そっと空き部屋の前に行ってドアを押した。
— 合作の四 『五階の窓』 青空文庫
裏階段のあるところで、四、五人が着物を着たり身づくろいをしていた。
— 長谷川時雨 『一世お鯉』 青空文庫
郁子さんは、裏階段へ逃れた。
— 長谷川時雨 『遠藤(岩野)清子』 青空文庫
中川は私の所持品を調べたのち、「さ、留置場へ行こう」 先に立って高等室を出、警察の正面玄関横から登る階段とは違う狭いガタガタした裏階段を下り、刑事室の前に出て、右手つき当りの鉄格子入りのくもり硝子の戸をコツコツと叩いた。
— 宮本百合子 『一九三二年の春』 青空文庫
作例 · 標準
例句