懐工
ふところこう
名詞
標準
文例 · 用例
下痢で弱つた、酒のためか、寝冷のためか、それとも麦飯のためか、とにかく腹工合も悪いし、懐工合はなほさらよくないし、節食断酒の好機である、しばらくさうしよう。
— 種田山頭火 『其中日記』 青空文庫
肖像画家S夫妻に出くわした、此節は懐工合よろしいらしく、セル、紋付、そして人絹!
— 室積行乞 『行乞記』 青空文庫
そしてそれと共に、私の懐工合もまただんだんと悪くなった。
— ――獄中手記―― 『何が私をこうさせたか』 青空文庫
そのお蔭で、懐工合も以前に比べて別段不如意になつたといふ訳でもなく、却つて自由に仕事が出来て仕合せだと、喜んでゐたといふ事だつた。
— 堀口九萬一 『フランソア・コッペ訪問記』 青空文庫
結局わが夫の懐工合は、非常に悪いことが判った。
— 海野十三 『俘囚』 青空文庫
たとえば、今夜はお鳥様だから、一緒に出掛けようという時に一人の弟子は、懐工合が悪いので、行きしぶっているとして、工面の好い連中が、「何を考えてるんだ。
— 仏師の店のはなし(職人気質) 『幕末維新懐古談』 青空文庫
それだのにおれの懐工合はそのためにちっともよくはならねえ。
— 上巻 『二都物語』 青空文庫
で、おれあどうも、手前が朝から晩まであれをやってて、おれの懐工合がよくならねえようにしてるんじゃねえかと思うんだ。
— 上巻 『二都物語』 青空文庫