残紅
ざんくれない
名詞
標準
文例 · 用例
三月の末、雲雀が野の彼処に声を落し、太陽が赫く森の向うに残紅をとどめていた。
— 岡本かの子 『兄妹』 青空文庫
あつまれるは残紅、花京、せつ子、みつ子、啄木の五人。
— 石川啄木 『閑天地』 青空文庫
杜鵑の歌に※斧に樹をきる如きひゞきして人を死ねよと鳴くほとゝぎす(花京)狂ひ女が万古の暗に高空の悲哀よぶとか啼く杜鵑(残紅) 前の歌の才気めざましきはさもある事|乍ら、人を死ねよのわざとらしきは、後の歌の、句様は余り有難からねど、よく杜鵑の意に叶ひたるには兄たる能はずやと云はむ。
— 石川啄木 『閑天地』 青空文庫
この一聯を尋常に云ひ下せば、「鸚鵡啄残紅稲粒 鳳凰棲老碧梧枝」と名詞の位置を顛倒しなければならぬ。
— 芥川龍之介 『芭蕉雑記』 青空文庫
波頭の殘紅は薔薇色をなして、岸打つ潮に自然の節奏を聞く。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫