足付き
あしつき
名詞
標準
文例 · 用例
皿などもいつ用意したかと思うほど見事な華足付きであった。
— 葵 『源氏物語』 青空文庫
大切そうにその包紙を取り除けると、中から現われたものは小さな足付きの硝子コップで、中には昇汞水のような……もっと深紅色の美しい色をした液体が四分目ばかり湛えられてあった。
— 夢野久作 『暗黒公使』 青空文庫
二人はお菊に送られて、定まらぬ足付きで玄関まで来ると、掛けてあった合羽を取ろうとした。
— 国枝史郎 『赤格子九郎右衛門の娘』 青空文庫
片方には水晶のように透明なギヤマンの、足付き洋杯が五箇はいっていた。
— 第四部 『樅ノ木は残った』 青空文庫
沈の木の箱に瑠璃の脚付きの鉢を二つ置いて、薫香はやや大きく粒に丸めて入れてあった。
— 梅が枝 『源氏物語』 青空文庫
寝酒というんですか、これを飲んで豚みたいに眠りこけるのが、この世の楽しみなんだって……伊沢さん、お手際なところをお目にかけましょうか」 三分の一ほどアブサントを注いだ脚付のグラスの縁に、ナイフをわたして角砂糖を一つ載せ、それがすこしずつ溶けこむようにゆるゆると水差の水を注いだ。
— 久生十蘭 『雪間』 青空文庫
扉の片側には獰猛な鞭が、上には棚があり、ギリシャのキュリクスに似た鉛製の浅い脚付き杯(*18)が空のまま並んでいた。
— H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft 『チャールズ・デクスター・ウォードの事件』 青空文庫
さあ、そろそろ歩きはじめた、みんなそつとしてくれ、そつとしてくれ、おれは心配で心配でたまらない、たとへどんなことがあつても、おれの歪んだ足つきだけは見ないでおくれ。
— 萩原朔太郎 『月に吠える』 青空文庫