読上
よみうえ
名詞
標準
文例 · 用例
」 悪むものは毛虫、と高らかに読上げよう、という事になる。
— 泉鏡花 『第二菎蒻本』 青空文庫
読上げんでも可からうといふ声がした。
— 夏目漱石 『それから』 青空文庫
読上げんでも可かろうという声がした。
— 夏目漱石 『それから』 青空文庫
軈て、三年二年一年といふ順で、新たに進級した者の名が読上げられたが、怎したものか私の名は其中に無かつた。
— 石川啄木 『二筋の血』 青空文庫
『春の夜の――』と山内が妙に気取つた節で読上げると、『万歳ツ。
— 石川啄木 『鳥影』 青空文庫
それが鎮まると教師が児童出席簿を読上げる声。
— 石川啄木 『道』 青空文庫
それはナイル河底の冥府の法廷で、今から一千九百六十五年前に、記録係のトートの神が読上げた、神秘的な、薄嗄れた声が大空の涯から引返して来た旋律に相違なかった。
— 夢野久作 『髪切虫』 青空文庫
やがて捨札の読上げ終るや、矢来の片隅に控へ居りし十数人の乞食ども、手に/\錆びたる槍を持ちて立上り来りアリヤ/\/\/\と怪しき声にて叫び上げつゝ初花太夫を残したる九人の左右に立ち廻はり、罪人の眼の前にて鑓先をチヤリ丶/\と打ち合はし脅やかす。
— 夢野久作 『白くれない』 青空文庫