油代
あぶらだい
名詞
標準
文例 · 用例
蓮根でも蒟蒻でも随分厚身で、女房のお辰の目にひき合わぬと見えたが、種吉は算盤おいてみて、「七厘の元を一銭に商って損するわけはない」 しかし、彼の算盤には炭代や醤油代がはいっていなかったのだ。
— 織田作之助 『わが町』 青空文庫
今晩は特別の下好物として鰯と茗荷とを買つた、焼鰯五尾で弐銭、茗荷三つで一銭、そして醤油代が一銭、合計四銭の御馳走也。
— 種田山頭火 『行乞記』 青空文庫
街へ出たついでに、石油代を掛にして貰つて、その金で、濁酒一杯ひつかけて例の虫をなぐさめ、うどん玉を買うて戻る、それが昼飯。
— 種田山頭火 『其中日記』 青空文庫
――米代も油代も炭代も煙草代もみんな飲んでしまつたが、それでよろしい、私は後悔しない!
— 種田山頭火 『其中日記』 青空文庫
その代り間代、米代、電燈代、炭代、肴代、醤油代、新聞代、化粧代、電車賃――そのほかありとあらゆる生活費が、過去の苦しい経験と一しょに、恰も火取虫の火に集るごとく、お君さんの小さな胸の中に、四方八方から群って来る。
— 芥川龍之介 『葱』 青空文庫
自動車の食費――油代――とそれから運転手の食糧、車の手入れや運転手の宿泊料、チップ、グラアジ費その他は一切こっち持ちで、ほかに巴里十六区のアパルトマン代ほどに高い借賃を払わなければならないのだ。
— Mrs. 7 and Mr. 23 『踊る地平線』 青空文庫
夫婦に子供一人の生活で、米代が一升十銭、薪炭代一銭、肴代二銭五厘、家賃一銭五厘、石油代五厘、布団損料一銭五厘、最低これだけで十七銭。
— その八 時計館の秘密 『明治開化 安吾捕物』 青空文庫
是を以て若し漁人煮せば大に油代を得るの利ある故好て獵せんとす。
— 松浦武四郎 『他計甚※(竹島)雜誌』 青空文庫