矢車草
やぐるまそう
名詞
標準
Roger's bronze leaf
文例 · 用例
それから、昼弁当の結飯をこしらえ、火に翳して、うす焦げにして置いて、小舎の傍から※って来た、一柄五葉の矢車草の濶葉に一つずつ包む。
— 小島烏水 『白峰山脈縦断記』 青空文庫
矢車草、車百合、ドウダンなどが、栂や白樺の、疎らな木立の下に、もやもやと茂っている。
— 小島烏水 『白峰山脈縦断記』 青空文庫
矢車草の葉包が釈かれて、昼のものが腹に入った。
— 小島烏水 『白峰山脈縦断記』 青空文庫
波止場の煙野鼠は畠にかくれ矢車草は散り散りになつてしまつた。
— 萩原朔太郎 『定本青猫』 青空文庫
」 花の咲かぬ矢車草。
— 太宰治 『失敗園』 青空文庫
「旦、旦那様、あの、何が、あの、あのあの、」 矢車草 十 お源のその慌しさ、駈けて来た呼吸づかいと、早口の急込に真赤になりながら、直ぐに台所から居間を突切って、取次ぎに出る手廻しの、襷を外すのが膚を脱ぐような身悶えで、「真砂町の、」「や、先生か。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
紫と、水浅黄と、白と紅咲き重なった、矢車草を片袖に、月夜に孔雀を見るような。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
まあ、お酒の香がしてねえ、」と手を放すと、揺々となる矢車草より、薫ばかりも玉に染む、顔酔いて桃に似たり。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
作例 · 標準
山道の湿った岩場に、矢車草の大きな葉が重なり合うようにして茂っている。
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矢車草の葉の形が、端午の節句の矢車に似ていることからその名がついたと言われている。
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高原の初夏を彩る矢車草の白い花が、霧の中にぼんやりと浮かび上がっている。
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