最明
さいみょう
名詞
標準
文例 · 用例
立身で、框から外を見たが、こんな門には最明寺、思いも寄らぬ令嬢風に、急いで支膝になって、「あいにく出掛けて居りませんが、貴嬢、どちら様でいらっしゃいますか。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
行先が案じられて、我にもあらずしよんぼりと、門に彳んで入りもやらぬ、媚しい最明寺殿を、手を採つて招じ入れて、舁据ゑるやうに圍爐裏の前。
— 泉鏡花 『雪の翼』 青空文庫
源佐衛門は草履で可し、最明時どのは、お草鞋、お草鞋。
— 泉鏡花 『夜叉ヶ池』 青空文庫
茶番の最明寺どののような形を、更めて静に歩行いた。
— 泉鏡花 『小春の狐』 青空文庫
水戸黄門でも、最明寺入道でも、旅行する時には、わざときたない身なりで出かけるでしょう?
— 太宰治 『母』 青空文庫
お前は、最明らかな出現罪である。
— 宮沢賢治 『ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記』 青空文庫
物語に伝えられた最明寺時頼や講談に読まれる水戸黄門は、おそらく自分では一種の調律師のようなつもりで遍歴したものであったかもしれない。
— 寺田寅彦 『備忘録』 青空文庫
たゞ教育の標的が、最簡最明に擧示されて居らぬ。
— 幸田露伴 『努力論』 青空文庫