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縒れ

よれ
名詞
1
標準
文例 · 用例
冬は繊細|執拗に編み交り、捲いては縒れ戻る枝や蔓枝だけが残り、原始時代の大|匍足類の神経か骨が渇化して跡をとゞめてゐるやうで、節々に吸盤らしい刺立ちもあり、私の皮膚を寒気立たした。
岡本かの子 蔦の門 青空文庫
微風にそよそよとして下立った、片辺に引添い、米は前へ立ってすらすらと入るのを、蔵屋の床几に居た両人、島野と義作がこれを差覗いて、慌しくひょいと立って、体と体が縒れるように並んで、急足につかつかと出た。
泉鏡花 黒百合 青空文庫
「昨日の扇をどこかへ失ってしまって、代わりのこれは風がぬるくていけない」 とお言いになりながら、昨日のうたた寝に扇をお置きになった場所へ行ってごらんになったが、立ち止まって目をお配りになると、敷き物のある一所の端が少し縒れたようになっている下から、薄緑の薄様の紙に書いた手紙の巻いたのがのぞいていた。
若菜(下) 源氏物語 青空文庫
あなた様はきれいに端がお縒れになりますから」 と言って小袿につける単衣の生地を持って来た時、悲しいような気になった姫君は、気分が悪いからと言って手にも触れずに横になってしまった。
手習 源氏物語 青空文庫
縒れ縒れのタオル寝巻の下に折れ曲って、垢だらけの足首を覗かせている。
夢野久作 一足お先に 青空文庫
出たぞ、と絲をおろすころには、出るは/\、のろり/\と大きな七五三繩の繩片のやうな奴が縒れつ縺れつ岩から岩の蔭を傳うて泳ぎ※ります。
海邊八月 樹木とその葉 青空文庫
その碑の面を、縒れたり縺れたりしながら、蒼白い、漠とした物が立ち昇って行った。
国枝史郎 血曼陀羅紙帳武士 青空文庫
で、Xの形となって、二本の刀は交叉され、わずかに左右に又前後に、揺れつ縒れつ押し押されつ、粘ったままで放れなかった。
国枝史郎 剣侠 青空文庫