詩美
しび
名詞
標準
poetic beauty
文例 · 用例
しかし詩人であるところの芭蕉は、救世主として世に立つ代りに、万人の悲しみを心にはぐくみ、悲しみの中に詩美を求めて、無限の寂しい旅を漂泊し続けた。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
それを受けて「雲に鳥」は、前のフレーズと聯絡がなく、唐突にして奇想天外の着想であるが、そのため気分が一転して、詩情が実感的|陰鬱でなく、よく詩美の幽玄なハーモニイを構成している。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
私は幼い時よくそれを口に入れては父母に叱られたものだが、その幼時のあまい記憶が大きくなつて落魄れた私に蘇つて來る故だらうか、全くあの味には幽かな爽かな何となく詩美と云つたやうな味覺が漂つてゐる。
— 梶井基次郎 『檸檬』 青空文庫
私は幼い時よくそれを口に入れては父母に叱られたものだが、その幼時のあまい記憶が大きくなって落ち魄れた私に蘇えってくる故だろうか、まったくあの味には幽かな爽やかななんとなく詩美と言ったような味覚が漂って来る。
— 梶井基次郎 『檸檬』 青空文庫
つまりその思想内容の觀念物が、主觀の藝術情操によつて淳化され、高い律動表現の浪を呼び起すほど、實際に詩美化され、リリツク化されてゐるのである。
— 萩原朔太郎 『宿命』 青空文庫
私がこの書を書いたのは、日本の文壇に自然主義が横行して、すべての詩美と詩的精神を殺戮した時代であった。
— 萩原朔太郎 『詩の原理』 青空文庫
実に詩人の為すべきことは、人の無趣味とし、殺風景とし、俗悪とし、*プロゼックとするものに就いてさえ、新しき詩美を発見し、詩の世界を豊富にして行くことに存するのである。
— 萩原朔太郎 『詩の原理』 青空文庫
換言すれば、それらの唯物界や機械界やは、詩人によって新しく発見された詩美であって、趣味としての選択に属している。
— 萩原朔太郎 『詩の原理』 青空文庫
作例 · 標準
その短歌には、移ろう季節の儚さと力強さが同居した深い詩美が宿っている。
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彼は難解な言葉を使わずに、日常の風景から普遍的な詩美を見出す天才だ。
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翻訳によって失われてしまう詩美をいかに再現するか、翻訳家は頭を悩ませた。
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