蹈
蹈
名詞
標準
文例 · 用例
そして足に力を込め、やけくそに床を蹈み鳴らした。
— 萩原朔太郎 『ウォーソン夫人の黒猫』 青空文庫
ああ生れたる故郷の土を蹈み去れよ。
— 萩原朔太郎 『純情小曲集』 青空文庫
ボードレエルの言ふ「韻律を蹈まないで、しかも音樂的節奏を感銘づける文學」に、多少或る程度迄近づけようと努力した。
— 萩原朔太郎 『宿命』 青空文庫
私の頭の上を蹈みつけて此の國の賢明な人たちが斯う言つて居る。
— 萩原朔太郎 『散文詩・詩的散文』 青空文庫
なぜなら詩は、小説のように多数の公衆的読者を持たないから、すくなくともこの意味で、詩は小説に比して高蹈的だ。
— 萩原朔太郎 『詩の原理』 青空文庫
故に音楽や舞蹈の類は、精神に於ていかに詩的であっても、それは「詩」の言語に属しない。
— 萩原朔太郎 『詩の原理』 青空文庫
辞書の正解するところの韻文とは、一定の規則正しき拍節をもち、一定の法則されたる押韻や脚韻を蹈み、対比によってシラブルや語数を整えているところの、特殊な定形律の文章を言うのである。
— 萩原朔太郎 『詩の原理』 青空文庫
然るに素質的な詩人でない人々は、こうした主観的態度でなく、他の客観によって事物を見るから、たとい形式に於て韻律の規約を蹈み、或は和歌や俳句の格調を借用しても、真の文学的な批判に於て詩と言い得ないものしか出来ない。
— 萩原朔太郎 『詩の原理』 青空文庫