施物
せもつ
名詞
標準
alms
文例 · 用例
こんなことになるかも知れないと、うすうす予期していたのではあるが、崔は今さら心持がよくないので、後に僧をたのんで供養をして貰って、かの指輪を布施物にささげた。
— 酉陽雑爼(唐) 『中国怪奇小説集』 青空文庫
「諸人が誠心をささげて布施物を供えなければ、仏の姿を拝むことは出来ない」 集まっている男女はあらそって百余万銭を供えると、彼はさきに埋めたところを掘り起して、一体の仏像を示した。
— 白猿伝・其他 『中国怪奇小説集』 青空文庫
石床しろき囘廊のきざはし狹に居ぐらせる青地襤褸の乞食らが、月を經て來む降誕祭、市の施物を夢みつつほくそ笑する顏や射む。
— 薄田泣菫 『泣菫詩抄』 青空文庫
けれども、その動機に鋭い直覚を持つ者は、切角の施物も、苦々しく味わうことは無いだろうか。
— 宮本百合子 『アワァビット』 青空文庫
句読点のない短い手紙の中には、祖母さんが教会の入口で施物を集めて倒れながら足を折った、と書いてあった。
— ――幼年時代・少年時代・青年時代―― 『マクシム・ゴーリキイの伝記』 青空文庫
二人の従兄弟と子もちのその妹――健康な若い者ども――が祖母の首にかかり、彼女の集めた施物によって食っていたのであった。
— ――幼年時代・少年時代・青年時代―― 『マクシム・ゴーリキイの伝記』 青空文庫
したが、「でうす」無量無辺の御愛憐は、その都度「ろおれんぞ」が一命を救はせ給うたのみか、施物の米銭のない折々には、山の木の実、海の魚介など、その日の糧を恵ませ給ふのが常であつた。
— 芥川龍之介 『奉教人の死』 青空文庫
そこでこの日彼等は笠に黒布子の切れを垂れて顏を包み、町家の軒毎に立つて「ものよし」と稱へながら施物を求めて歩いたのだと云ふ。
— 竹内勝太郎 『淡路人形座訪問』 青空文庫
作例 · 標準
かつて寺院の門前には、貧しい人々が施物を求めて集まっていた。
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彼は慈悲深い心から、全財産を投げ打って困窮している人々に施物を与えた。
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「これは仏様からの施物です」と言って、僧侶はおにぎりを差し出した。
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