待ち網
まちあみ
名詞
標準
文例 · 用例
彼も今更のように昔を悔んだがもう取り返しの付くことではない、せめては伜だけを連れ帰って父子いっしょに暮らそうと、大宝寺町の近所をさまよっているうちに、彼は遂に待ち網にかかってしまった。
— 岡本綺堂 『心中浪華の春雨』 青空文庫
自分ほどの者がまどいを離れて、こうして一人でさまよっているからには、誰か慕い寄って来る女があるに相違ないと、誰をあてともなしに待ち網を張っているところへ、思いのほかの美しい人魚が近寄って来たのであった。
— 岡本綺堂 『玉藻の前』 青空文庫