差し含む
さしぐむ
名詞
標準
to be moved to tears
文例 · 用例
松の青葉に晴れすぎし天景のおもひでにさへさしぐむものを。
— 萩原朔太郎 『散文詩・詩的散文』 青空文庫
病人は肌ををさめて愁はしくさしぐむごとし。
— 北原白秋 『邪宗門』 青空文庫
さはひとり、われとさすらひ、われと弾き、聴きもほれつつ、日もすがら涙さしぐむ、青き葉のかげをゆく身は。
— 北原白秋 『第二邪宗門』 青空文庫
何らの修飾なく声あげて泣く人の悲哀より一木一草の感覚にも静かに涙さしぐむ品格のゆかしさが一段と懐しいではないか。
— 北原白秋 『桐の花とカステラ』 青空文庫
わがゆくかたは、末枯の葦の葉ごしに、爛眼の入日の日ざしひたひたと水錆の面にまたたくに見ぞ醉ひしれて、姥鷺はさしぐむ水沼、――「歎かひ」と、「追懷」のすむ郷ならじ。
— 薄田泣菫 『泣菫詩抄』 青空文庫
わがゆくかたは、末枯の葦の葉ごしに、爛眼の入日の日ざしひたひたと、水錆の面にまたたくに見ぞ醉ひしれて、姥鷺はさしぐむ水沼、――『歎かひ』と、『追懷』のすむ郷ならじ。
— 薄田淳介 『白羊宮』 青空文庫
*笛の音生命の路のもろ側に聳やぎ立てる『かなしび』の女木、『よろこび』の男木、今宵さしぐむ月代のまみの濕みに、すずろに木靈うらびれて、天の幸夜にあくがるる沈默の深みを、笛の嘆きの音をいたみ、上枝そよろに囁やきて散りこそまがへ、二木の落葉ほろほろに。
— 薄田淳介 『白羊宮』 青空文庫
さしぐむ目の濕ひに、目耀ふ天の羽ぐるまや、ああ曙のうはじらむ唐棣のころも。
— 薄田淳介 『白羊宮』 青空文庫
作例 · 標準
感動的な映画を見て、思わず差し含むものがあった。
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久しぶりに会った恩師の言葉に、胸が差し含んだ。
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彼女の悲しい告白を聞いて、私も差し含む気持ちになった。
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