別乾坤
べっけんこん
名詞
標準
otherworld
文例 · 用例
自然の力をして縦に吾人の脛脚を控縛せしめよ、然れども吾人の頭部は大勇猛の権を以て、現象以外の別乾坤にまで挺立せしめて、其処に大自在の風雅と逍遙せしむべし。
— 北村透谷 『人生に相渉るとは何の謂ぞ』 青空文庫
これを通過しなければ、鏡花世界なる別乾坤は、ついに、覗くことができないのである。
— 中島敦 『鏡花氏の文章』 青空文庫
されば「稗蒔や、ひえまァき――」の声耳に達するや、かれらの憧憬はその愛らしき別乾坤に馳せて、或は数銭、或は数十銭の所得を減ずるに吝かならぬのである。
— 柴田流星 『残されたる江戸』 青空文庫
さればかの明眸の女詩人も、この短髪の老画伯も、その無声の詩と有声の画とに彷弗たらしめし所謂支那は、寧ろ彼等が白日夢裡に逍遙遊を恣にしたる別乾坤なりと称すべきか。
— ―寿陵余子の仮名のもとに筆を執れる戯文― 『骨董羹』 青空文庫
人生|幸にこの別乾坤あり。
— ―寿陵余子の仮名のもとに筆を執れる戯文― 『骨董羹』 青空文庫
〔Jose' Maria de Heredia〕 が日本も亦別乾坤なり。
— ―寿陵余子の仮名のもとに筆を執れる戯文― 『骨董羹』 青空文庫
先生が独造の別乾坤、恐らくは是より完からん乎。
— 芥川龍之介 『「鏡花全集」目録開口』 青空文庫
ただ二十字のうちに優に別乾坤を建立している。
— 夏目漱石 『草枕』 青空文庫
作例 · 標準
この庭園は、まるで俗世とはかけ離れた別乾坤のようだ。
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彼は研究室にこもり、そこを別乾坤としてひたすら研究に没頭した。
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「この温泉地に来ると、日常を忘れて別乾坤にいる気分になる。」
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