鑼声
鑼声
名詞
標準
文例 · 用例
「コラコラ、今から居眠りをするようでは駄目じゃッ」と、髯将軍の銅鑼声はまず車中の荒肝を拉ぐ。
— 押川春浪 『本州横断 癇癪徒歩旅行』 青空文庫
」という銅鑼声がうしろにした。
— 北原白秋 『フレップ・トリップ』 青空文庫
卒業式、卒業の祝宴、初めて席に侍る芸妓なるものの嬌態にも接すれば、平生むずかしい顔をしている教員が銅鑼声を張り上げて調子はずれの唄をうたったのをも聞いた。
— 田山花袋 『田舎教師』 青空文庫
そこで玄竜は急に勝ち誇った様に元気を出して桃の枝を肩に担ぎあげるや、「そうだろう、いい花だろう、桃の花だよう、桃の花なんだ」と、声高に銅鑼声を上げつつ、恰で兵隊ごっこをする子供のように先頭を切って出て行った。
— 金史良 『天馬』 青空文庫
その銅鑼声がお耳にはいっては、おそれ多い。
— 林不忘 『元禄十三年』 青空文庫
と、とてつもない勘次の銅鑼声が彦兵衛に和して、朝の街を揺るがすばかりに響き渡った。
— お茶漬音頭 『釘抜藤吉捕物覚書』 青空文庫
年数を経た教会の塔は――その銅鑼声の古い鐘はいつも壁の中のゴシック型の窓から何喰わぬ顔してスクルージを見下ろしていたものだが、その塔も見えなくなった。
— A CHRISTMAS CAROL 『クリスマス・カロル』 青空文庫
李聖学がびっくりして、とうしたのてすか、といて下さい、と云うと、小男とは思われぬ銅鑼声で、喧しいわい、貴様達こそ帰りやがれ、今日から絶対にここに糞を棄てさせぬのだ、と喚き、リヤカアの握りに手をかけて、ぐいぐいと押し返した。
— 火野葦平 『糞尿譚』 青空文庫