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前立

ぜんりつ
名詞
1
標準
文例 · 用例
頭に冠った鳥冠の額に、前立のように着けた鳥の頭部のようなものも不思議な感じを高めた。
寺田寅彦 雑記(1) 青空文庫
それでも先代の親仁と言うのが、もう唯今では亡くなりましたが、それが貴下、小作人ながら大の節倹家で、積年の望みで、地面を少しばかり借りましたのが、私庵室の背戸の地続きで、以前立派な寺がありました。
泉鏡花 春昼 青空文庫
暗い中に、向うに、もう一つぼうと白いのは涎掛で、その中から目の釣った、尖った真蒼な顔の見えるのは、青石の御前立、この狐が昼も凄い。
泉鏡花 白金之絵図 青空文庫
お孝は、一足|前立った、身を開いて、鈴を張ったような瞳に一目|凝視めてちょっと頷きながら、「隠さず、白状をなすったから、私がつかまって行くのは堪忍して上げます。
泉鏡花 日本橋 青空文庫
白いのを着た姿は、前門の虎に対して、荒神様の御前立かと頼母しく見えたので。
泉鏡花 式部小路 青空文庫
」 お鶴は涼い目を下ぶせに、真中にすらりと立って、牛頭馬頭のような御前立を、心置なく瞰下しながら、仇気なく打傾いて、「頼みッて?
泉鏡花 わか紫 青空文庫
大陸序曲跳躍跳躍する跳躍する奔牛は是れ、厳たる意志力、陀々羅踏む肉塊の黒旋風、響き搏つ角、響き搏つ角、角は見よ、蒼き兜の大前立
北原白秋 新頌 青空文庫
あれは、位置の高い若武者が冠る獅子噛台星前立脇細鍬という兜なんだ。
小栗虫太郎 黒死館殺人事件 青空文庫