窺い知る
うかがいしる
動詞
標準
文例 · 用例
外形はうすぼんやり寂しくて、離れてあとで考えると、窺い知ることの出来ない充ち足った気配いを感じさせます。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
彼と此とを参照して、孔先生門下の学問をする道統を窺い知るが善い。
— 幸田露伴 『悦楽(現代訳)』 青空文庫
「学問は逃げる者を追うようなものなので、追いつけないこと、見失うこと、を恐れる」『論語(泰伯十七)』と孔先生自ら言われたことによっても、その熱心に学ばれたことを窺い知ることができる。
— 幸田露伴 『悦楽(現代訳)』 青空文庫
あの必要以上に大規模と見える市街市街の設計でも一斑を知ることか出来るが、米国風の大農具を用いて片っ端からあの未開の土地を開いて行こうとした跡は、私の学生時分にさえ所在に窺い知ることが出来た。
— 有島武郎 『北海道に就いての印象』 青空文庫
寒生のわたくしがその境界を窺い知ることを得ぬのは、乞丐が帝王の襟度を忖度することを得ぬと同じである。
— 森鴎外 『細木香以』 青空文庫
予は僅に二三の京阪の新聞紙を読んで、国の中枢の崇重しもてはやす所の文章の何人の手に成るかを窺い知るに過ぎぬので、譬えば簾を隔てて美人を見るが如くである。
— 森鴎外 『鴎外漁史とは誰ぞ』 青空文庫
世間と楽屋と、その間には大きい黒幕が降りていて、外間からは窺い知ることの出来ない秘密が深く鎖されているように説かれていた。
— 岡本綺堂 『明治劇談 ランプの下にて』 青空文庫
その結果、浴室の天井裏のタイルの裡面から重要な機密書類を、夥しく発見したそうであるが、その内容は窺い知る由もない。
— 夢野久作 『S岬西洋婦人絞殺事件』 青空文庫