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無憂

むゆう
名詞
1
標準
文例 · 用例
もう、何がどうなつてもいいんだ、といふやうな全く無憂無風の情態である。
太宰治 津軽 青空文庫
無憂樹の花、色香|鮮麗にして、夫人が無憂の花にかざしたる右の手のその袖のまま、釈尊降誕の一面とは、ともに城の正室の細工だそうである。
泉鏡花 夫人利生記 青空文庫
――樹島の事をここに記して―― 筆者は、無憂樹、峰茶屋心中、なお夫人堂など、両三度、摩耶夫人の御像を写そうとした。
泉鏡花 夫人利生記 青空文庫
東 知らぬが仏西 しわんぼの柿の核子 無悩又無憂、知らざるもの即ち是れ仏なり。
幸田露伴 東西伊呂波短歌評釈 青空文庫
』『そこしも、黄金なす『慧』の實、はた木ぐらき無憂華樹の葉のにほひ。
薄田淳介 白羊宮 青空文庫
彼は無慚、無愧、無苦、無憂にして、百煩悩の繁擁するところとなりて、自ら知ること能はざりしなり。
北村透谷 心機妙変を論ず 青空文庫
かかる考をもっているから、進取活動の気象を滅却して少欲無憂の消極的生活を以て宗教の真意を得たと心得るようにもなるのである。
西田幾多郎 善の研究 青空文庫
もちろん全部武子夫人の写生を用いたという訳ではありませんが……大いなるものゝ力にひかれゆく     わが足もとの覚つかなしや 武子夫人の無憂華の中の一首であるが、私は武子夫人を憶い出すごとに、この歌をおもい、あの方のありし日の優しいお姿を追想するのであります。
上村松園 無題抄 青空文庫