野ばら
のばら
名詞
標準
Nobara
文例 · 用例
〔温く妊みて黒雲の〕温く妊みて黒雲の、 野ばらの藪をわたるあり、あるいはさらにまじらひを、 求むと土を這へるあり。
— 宮沢賢治 『文語詩稿 五十篇』 青空文庫
すでに野ばらの根を浄み、 蟻はその巣をめぐるころ。
— 宮沢賢治 『文語詩稿 五十篇』 青空文庫
そこは小さな円い緑の草原で、まっ黒なかやの木や唐檜に囲まれ、その木の脚もとには野ばらが一杯に茂って、丁度草原にへりを取ったやうになってゐます。
— 宮沢賢治 『よく利く薬とえらい薬』 青空文庫
村の者が野菜洗うためにとてこの流れの幅をことさらに広く掘り、小さき入り江をなせる、いつもかれが好みて訪い来るところにいで落ち葉を敷きつ、茅、野ばら、小笹の類入り乱れし藪叢を背にしてうずくまり、前には流れの音もなく走るをながめたり。
— 国木田独歩 『わかれ』 青空文庫
そしてそれらの中でいちばん立派なのは小さな野ばらの木でした。
— 宮沢賢治 『虹の絵具皿』 青空文庫
野ばらの枝は茶色の琥珀や紫がかった霰石でみがきあげられ、その実はまっかなルビーでした。
— 宮沢賢治 『虹の絵具皿』 青空文庫
青ぞらはふるい ひかりはくだけ 風のきしり 陽は織れど かなし」 野ばらの木が赤い実から水晶の雫をポトポトこぼしながらしずかに歌いました。
— 宮沢賢治 『虹の絵具皿』 青空文庫
「十力の金剛石はきょうも来ず めぐみの宝石はきょうも降らず 十力の宝石の落ちざれば、 光の丘も まっくろのよる 二人は腕を組んで棒のように立っていましたが王子はやっと気がついたように少しからだをかがめて、「ね、お前たちは何がそんなにかなしいの」と野ばらの木にたずねました。
— 宮沢賢治 『虹の絵具皿』 青空文庫
作例 · 標準
「わあ、きれい!」と、彼女は道端に咲く野ばらに思わず声を上げた。
幻辭AI · gemini-2.5-flash-lite
標準
Heidenröslein (song by Schubert)
作例 · 標準
この低木は、春になると白い野ばらを一面に咲かせる。
幻辭AI · gemini-2.5-flash-lite