買いたて
かいたて
名詞-の形容詞
標準
brand new
文例 · 用例
そして、その買いたての双眼鏡をもって、私はM百貨店の屋上から初覗きに東京中の景色を眺めまわしてみました。
— 渡辺温 『風船美人』 青空文庫
それはまだ買いたての新しい靴であることが一目でわかった。
— 平林初之輔 『山吹町の殺人』 青空文庫
靴もやっぱり今はいているエナメルの靴で、買いたてのようにきれいにみがいてありました。
— 平林初之輔 『アパートの殺人』 青空文庫
組合の男はいち早く草履を踏み込んで、買いたての白足袋を散々にしたと言っている。
— 田山花袋 『田舎教師』 青空文庫
三年の間ずっと一緒にやって来たり途中で加わったりした生徒が更に第四学年の教室へ移り、新しい時間表を写し、受持々々の教授を迎え、皆改まった顔付で買いたての香のする教科書を開ける時が来た。
— 島崎藤村 『桜の実の熟する時』 青空文庫
この前は経験が足りなかったので足が引力作用で地面へ引き着けられた勢に、買いたての中折帽が挨拶もなく宙返りをして、一間ばかり向へ転がった。
— 夏目漱石 『趣味の遺伝』 青空文庫
泉太も、繁も、知らない町の方へ動くことを悦んで、買いたての新しい下駄で畳の上をさも嬉しそうに歩き廻った。
— 島崎藤村 『新生』 青空文庫
あの日はじめて、それまでの箱型のクライスラーをやめて、買いたてのパッカードを動かしたのだった」 再び中条の日記を見ていた伯爵の目には涙があふれた。
— 浜尾四郎 『彼は誰を殺したか』 青空文庫