陣する
じんする
動詞
標準
文例 · 用例
種彦と云へば、アノ、「文字手摺昔人形」と云ふ本の中に、女が出陣する所がある。
— 泉鏡花 『いろ扱ひ』 青空文庫
若い土蕃が女を生捕りに出陣するときのあの雄叫びを、声だけ抜いて洩した表情ではないか。
— 岡本かの子 『川』 青空文庫
冗談は扨置き、新らしい領主の氏郷が出陣すると、これを見て会津の町人百姓は氏郷を気の毒がって涙をこぼしたという。
— 幸田露伴 『蒲生氏郷』 青空文庫
善く勝つ者は争はず、善く陣する者は戦はず、善く戦ふ者は敗れず、善く敗るゝ者は乱れず。
— 幸田露伴 『囲碁雑考』 青空文庫
非戦論者達は、では長篠城を抜いて勝頼を入れ、一門の武将は後陣となり、我等三名は川を越えて対陣し、持久の策を採らば、我軍の兵糧に心配ないのに対して、敵軍は事を欠いて自ら退陣するであろう、と云った。
— 菊池寛 『長篠合戦』 青空文庫
即ち、東軍は只京都の北部一角に陣するに反し、西軍は南東の二方面を扼して居る訳だ。
— 菊池寛 『応仁の乱』 青空文庫
武田耕雲斎は新保宿を距る二十町ほどの村に加州の兵が在陣すると聞き、そこで一書を金沢藩の陣に送って西上の趣意を述べ、諸藩の兵に対して敵意のないことを述べ、一同のために道を開かれたいと願った。
— 第一部下 『夜明け前』 青空文庫
そしてそこで、無政府主義者と共産主義者とが初めて公然と、しかもその根本的理論の差異の上に立って、中央集権論と自由連合論との二派の労働者の背後に対陣することとなった。
— 大杉栄 『日本脱出記』 青空文庫