訶和
訶和
名詞
標準
文例 · 用例
ですから命はどうすることもおできにならないで、そのまま訶和羅前というところまで流れていらしって、とうとうそこでおぼれ死にに死んでおしまいになりました。
— 鈴木三重吉 『古事記物語』 青空文庫
一人は松明の明りの下で、兄の訶和郎と並んで立っている兵部の宿禰の娘、香取であった。
— 横光利一 『日輪』 青空文庫
或る日、長羅は国境の方から帰って来ると、泉の傍に立っていた兵部の宿禰の子の訶和郎が彼の方へ進んで来た。
— 横光利一 『日輪』 青空文庫
それは兵部の宿禰の命を受けた訶和郎の妹の香取であった。
— 横光利一 『日輪』 青空文庫
彼らの中には、弓と剣と楯とを持った訶和郎の姿も混っていた。
— 横光利一 『日輪』 青空文庫
」 訶和郎は血の滴る父の死体を背負うと、馳せ違う兵士たちの間をぬけて、ひとり家の方へ帰って来た。
— 横光利一 『日輪』 青空文庫
訶和郎の血走った眼と、香取の泣き濡れた眼とは、泉の傍から、森林の濃緑色の団塊に切られながら、長く霜のように輝いて動いて行く兵士たちの鉾先を見詰めていた。
— 横光利一 『日輪』 青空文庫
訶和郎と香取は戸外に立って峠を見ると、松明の輝きが、河に流れた月のように長くちらちらとゆらめいて宮の方へ流れて来た。
— 横光利一 『日輪』 青空文庫