叢立ち
そうだち異読 むらだち
名詞多音語
標準
standing in a group
文例 · 用例
あやまって海に落ち込んだ悪魔が、肉付きのいい右の肩だけを波の上に現わしている、その肩のような雷電峠の絶巓をなでたりたたいたりして叢立ち急ぐ嵐雲は、炉に投げ入れられた紫のような光に燃えて、山ふところの雪までも透明な藤色に染めてしまう。
— 有島武郎 『生まれいずる悩み』 青空文庫
丈なす薔薇、色鮮やかな衝羽根朝顔、小さな淡紅色の花をつけた見上げるような莨の叢立ち、薄荷、孔雀草、凌霄葉蓮、それから罌粟。
— КРАСНЫЙ ЦВЕТОК 『紅い花』 青空文庫
木立が薄らぐと、暖かい光がさっと流れて、笹の叢立ちが深くなる。
— 木暮理太郎 『奥秩父の山旅日記』 青空文庫
右に廻って一段高い稍や平な窪地に登った、道がある、枝の裂けた岳樺や膚のすりむけた深山榛の叢立ちは、残雪に押し窘められてまだ生命の閃きを見せない、八、九人の鉱夫が小窓の方からぞろぞろ下りて来た。
— 木暮理太郎 『黒部川奥の山旅』 青空文庫