蔵々
ぞうぞう
名詞
標準
文例 · 用例
今蔵々々と母は逃げながら自分を呼ぶ、自分は飛び込んで母を助けようとすると、一人の兵が自分を捉えて動かさない……アッと思うとこの空想が破れる。
— 国木田独歩 『酒中日記』 青空文庫
「林蔵々々、少し待て!
— 国枝史郎 『剣侠』 青空文庫
いろは順で幾十戸前が建て列ねた藏々をあづかる多くの番頭、その下の小僧、はした、また奧女中の百人近い使用人へ臨んだ主人としての態度は、今でも東京の下町の問屋あたりの老主人がかたく墨守して居るそれと變りはなかつた。
— 岡本かの子 『雜煮』 青空文庫
野田で卯平の役目といへば夜になつて大きな藏々の間を拍子木叩いて歩く丈で老人の體にもそれは格別の辛抱ではなかつた。
— 長塚節 『土』 青空文庫