発程
はつほど
名詞
標準
文例 · 用例
この趣を心得て、もの優しい宿の主人も、更めて挨拶に来たので、大勢送出す中を、学士の近江屋を発程ったのは、同じ夜の、実は、八時頃であった。
— 泉鏡花 『みさごの鮨』 青空文庫
このあたりこそ、明治時代文芸発程の名地である。
— 泉鏡花 『薄紅梅』 青空文庫
「実はもうちっと間があると、お前さんが望みとあれば、今夜にもまた昨夜の家へ出向いて行って、陽気に一つ話をするんだがね、もう東京へ発程んだからそうしてはいられない。
— 泉鏡花 『縁結び』 青空文庫
お兼は嬉しげに手を取って、「滝さん、それでこそお前さんだ、ああ、富山じゃあ良い事をした、お庇様で発程栄がする。
— 泉鏡花 『黒百合』 青空文庫
(ですがね、貴下、無理にも発程てお帰り遊ばそうとするのは――それはお考えものなんですよ。
— 泉鏡花 『星女郎』 青空文庫
山陽の発程は此予定より早くなつたか遅くなつたかわからない。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
又其発程が二十五日より前であつたことは、二洲が姨夫春水に与へた書に徴して知ることが出来る。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
そしてその京に著いたのは発程第十七日であつた。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫