死に物
しにもの
名詞
標準
文例 · 用例
お絹は死に物狂いになって暴れ廻る。
— 正雪の絵馬 『半七捕物帳』 青空文庫
死に物狂いの大晦日の露店の引き上げた跡の街路には、紙くずやら藁くずやら、あらゆるくずという限りのくず物がやけくそに一面に散らばって、それがおりからのからび切った木枯らしにほこり臭い渦を巻いては、ところどころの風陰に寄りかたまって、ふるえおののきあえいでいるのである。
— 寺田寅彦 『銀座アルプス』 青空文庫
僕がするうっと彼の把握から抜け出ると、彼はもう死に物狂いの金切声を上げながら、ものの数秒間も無茶苦茶に僕を蹴り、それから両手で虚空をつかんだ。
— コナン・ドイル 『空家の冒険』 青空文庫
しかしそうして彼が、死に物狂いの努力をしたにもかかわらず、身体の平均はますます崩れて、遂に転落してしまったと云う始末さ。
— コナン・ドイル 『空家の冒険』 青空文庫
しかし投げられた彼は直に起き上って、ホームズの咽喉を、死に物狂いで締めて来た。
— コナン・ドイル 『空家の冒険』 青空文庫
もうどんなことがあっても、一通りの事情を話して、いやでも応でも、ホームズの助力を得ようと、その婦人は死に物狂いの決心をきめて来たので、引きずり出しでもすればともかく、さもなければ、もうとても追い返すことなどは出来そうも無い容子であった。
— コナン・ドイル 『自転車嬢の危難』 青空文庫
やはり自転車を返して、死に物狂いの全速力で遁げ出した。
— コナン・ドイル 『自転車嬢の危難』 青空文庫
だが相手もまた同じくして、死に物狂いで逃げ出した。
— THE ADVENTURE OF THE SOLITARY CYCLIST 『自転車乗りの影』 青空文庫