封禄
ほうろく
名詞
標準
文例 · 用例
封禄の授受のある限りは少しも不合理と考えられぬ観念であった。
— 本庄陸男 『石狩川』 青空文庫
例へば明治以前の封建時代に於ては、家に定れる封禄あり、自分一身を犠牲に供する事は概して妻子眷族の生活の道を絶つ所以にあらざるのみならず、場合によつては家門の誉、子孫繁栄の基となることもある。
— 吉野作造 『蘇峰先生の『大正の青年と帝国の前途』を読む』 青空文庫
高七万石ほどの諸侯なるが、公辺は養子と称し、壮年にて隠居し家督を伝え、家財、封禄、家士に至るまで三千金にかえて、己は外邸に潜み居るあり。
— 徳富蘇峰 『吉田松陰』 青空文庫
その代わり彼らは禄令によって封禄をもらう。
— 和辻哲郎 『日本精神史研究』 青空文庫
そのじゃじゃ馬時代から左右に輔佐して、今日の安土の大を成さしめた織田家の功臣林佐渡どのといい、佐久間|父子といい、ようやくその地位|封禄に酬われる日にいたれば、たちまち些少の罪をとらえて死に処し、或いは追放さるるなど――あのじゃじゃ馬殿の奥の手は、いつも追い落しときまっておるのだ」「だまれ。
— 第七分冊 『新書太閤記』 青空文庫
その悪政を数えたてればきりもないが、まず近年のことでは、黄巾の乱後、恩賞を与えた将軍や勲功者へ、裏からひそかに人をやって、「公らの軍功を奏上して、公らはそれぞれ莫大な封禄の恩典にあずかりたるに、それを奏した十常侍に、なんの沙汰もせぬのは、非礼ではないか」 などと賄賂のなぞをかけたりした。
— 桃園の巻 『三国志』 青空文庫